教育局セミナー:日本の図工教育における鑑賞の意義
最近やっと夏らしくなってきました。
やっぱり夏はいいですね。モンゴルの自然を楽しめる季節です。
さて教育局で定期的に月1回行っているセミナー
今年度最後になりました。
(モンゴルの学校は5月で学校は終わり)
今回は「日本の図工教育における鑑賞活動」について話しました。
モンゴルの図工では「今日は馬を描くわよ。こうやって描くのよ〜」
さながら、絵画教室です。
でも、日本の小学校の図工の目標は以下の通り
表現及び鑑賞の活動を通して、感性を働かせながら、つくりだす喜びを味合うようにするとともに、造形的な創造活動の基礎的な能力を培い、豊かな情操を養う。
つまり、表現する活動と鑑賞する活動は相互関係にあると言えます。
では鑑賞では何を大事にしたいか。
1.よく見る
2.感じ取る
そこで子供に「よく見なさい」と言っても当然のことながら見ません(笑
なので、こうした活動はどうですか?と実際にやってみました。
そして、鑑賞で大事にしたいのは認め合うこと。
最後に、自分が描いた絵を同じグループの先生たちが付箋にコメントを書く活動をしました。付箋にびっしり書かれた自分の絵の評価をしげしげと見る。
やっぱり、自分の描いた絵を認められるって大人でも嬉しいですよね。
最後のアンケートでは
・日本の教育では子供を認めることを大事にしている。
・一人一人の考えや発想を大切にしている…等
ちょっとでも、伝わったならば良かったかなと思います。
(これを実践するにはまた別の問題がありますが…)
セミナーは90分あります。
後半45分は同任地の小学校教育隊員が算数の内容を行いました。
日本の学校では、何気なく子供の発達段階に応じた授業。
でも、それはモンゴルではなかなか難しいです。
その原因の1番は教科書だと自分は思っています。
日本の教科書は、発達段階と系統性が緻密に作られています。
(教科書に載っている単元の順番などで議論になることも…)
そうした中で、教員は教科の系統性を実践しながら学んでいきます。
本当、教科書会社、教材会社の方には頭が下がりますし、一緒に連携してやっていくべきだなと改めて思いました。