モンゴル紀行:ハラホリン vol.2
前回の続き…
オルホン滝
遊牧民のゲルに宿泊して朝。
草原の朝は清々しいです。
朝食も遊牧民のお宅でいただきました。
ミルクやそれを加工したものと、小麦を使って作った簡単なもので食事を済ませます。
遊牧民のゲルから車で30分くらいで観光スポット「オルホン滝 Орхоны хүрхрээ」に到着しました。
モンゴルでは最大の滝だそうです。
が!降水量が少なく、水の量もかなり少なめです。
ちなみに本当ならば…
これくらいになるみたい。
(参考画像)
乗馬トレッキング
さて、ここまでは「地球の歩き○」にも書いてある観光地ですが、ハラホリンといったらナイマンノール(8つの湖という意味)の乗馬トレッキングです。
旅行の予約をするときにもモンゴル人から「かなり距離があるけど大丈夫?」と言われましたが、せっかくなので頑張って行きました。
まず、公園の入り口(滝から乗馬で2,3時間ほど)
この時点でかなり素晴らしい雄大な自然を満喫できます。
が!!
ここからさらに山へ向かって進んで行きます。
道無き道も馬で進んで行きます。
こんな手付かずの自然の中を乗馬で行くなんて、なんて贅沢な!!
しかし、もう長時間の乗馬と険しい山道で体は疲労困憊です。。
でも、まだ1つ目の湖に着かない。
乗馬開始から6,7時間ほどでやっと1つ目の湖に到着です。
やっと着いたか。。
というのが正直な感想(笑
でも、この自然しかない空間。本当に素晴らしいです。
この後、さらに3,4時間かけて奥に行き湖を合計3つ見てgive up。。
遊牧民が「あともうちょっとでもう1つの湖に到着するのに〜」と言っていましたが、体が持ちません…
これが最後見た湖。
湖自体はそれほどでも…(笑
その日はどこに泊まるのかを聞くと…
遊牧民「近くの遊牧民の家に泊まらせてもらおう」
自分「え?お願いしてあるの?」
遊牧民「いや、行って聞いてみる」
自分「ダメだったら?」
遊牧民「他を探そう 笑」
そして、近くに住んでいる遊牧民のゲルに行ってみると…
あっさりOK!
ん〜これが遊牧民文化なのか。
日本でも最近、民泊云々言われていますが、モンゴルにはもっとラフな民泊が存在していました。
その日は泥のように眠り。
次の日の朝、朝食を頂いて元のゲルに帰ります。
モンゴルのゲルの軽食は大体こんなもの。
真ん中にあるクレープみたいなものは、ミルクの湯葉のような食べ物「ウルム」と言っていました。味は、生クリームのような濃厚な味です。
最後の草原では馬がいきなり全速力で走り始めて焦りました。
手綱を引いても全然止まらない!!
まるで、ブレーキのない自転車で坂を下るような感覚でした。
でも、手綱を左にグイッと引っ張り左に旋回してなんとか止まりました。。
落馬しなくてよかった(ホッ
2日間合計で18時間ほどの乗馬トレッキング。
怪我なく終われてよかったです。
自然の民
ゲルに帰るとお母さんがホーショールを作ってくれました。
揚げたては美味しい!
そして1日目と違って、距離も縮まったような気がしました。
「乗馬は大変だったでしょ?」
「どこまで行ったの?」
「頑張ったわね!!」
子供たちとも距離が縮まり、一緒に遊んだり、家畜の世話をしたりしました。
子供と遊んでいると、家畜の世話をしているお母さんから
「仕事しなさい!!」とお叱りの言葉が…
子供は渋々ながら薪を運んだり、子牛の世話をしていました。
2歳の男の子もお姉さんと一緒に牛乳の入った缶を運んでいました。
そして、粗方仕事が終わると空の様子が急に変わり、嵐になりました。
嵐が来ることを知っていて大人たちは急いで仕事をしていたのだろうか。
その後も色々な話を聞くことができました。
・季節ごとに住居を移動すること。
・冬は気温がマイナスになるけれど、寝るときはデールを着込んで寝ること。
・親戚とは近くに住んでいてお互い助け合って暮らしていること。
最後に
ゲルという空間はストーブを中心に家族が円になってスーティツァイを飲み、語らう。そんな空間でした。
日本では道徳で、生命尊重、家族愛、自主自立、勤勉、自然愛…
そんな徳目を学びますが、モンゴルの遊牧民の生活ではそれが日常に溢れていました。
何百年と変わらない生活。人間本来の生き方は、こんな生活なのかもと考えさせられた数日間でした。