ドルノド県マラソン大会
先日、ランバートルでは国際マラソンが開催されたそうです。
「あぁ、参加したかったなぁ」
と思っていたら、学校の体育の先生から
「明日、10時からこの街でマラソン大会があるから出ないか?」
と言われたので、二つ返事でOKしました。
でも…
(こんなモンゴルの東端にある街でマラソン大会?)
(身内の少人数で走るだけかなぁ)
と思っていましたが。
甘くみていました!ドルノド県の底力を見ましたよ!
任地の同期隊員と時間を合わせて集合場所へ向かうと!!
こんなに人が!
しかも、職場でまとまって出ている感じもあって和気あいあい。大会の雰囲気を盛り上げます。
「ドルノド マラソン 2017」
市民マラソンですね。
道路も車が通らないように、交通規制。
学校の先生から「アキは18歳以上の部門で走るんだ」
と色々話していると…
なんと、男子18歳以上部スタート!!
先生から「今だ!走るんだ!」
と、最下位からのスタートです。
勢いよく走るこの感じ!
久しぶりにマラソン大会の雰囲気が楽しいですね。
モンゴル人の走り方は、バーっと走って、歩くというスタイル。
ん〜モンゴル人ぽいなぁと感じならが完走。
女子の部
小学生の部
マラソン大会って、運営とか大変だけれども街がお祭りムードになるっていうか、シンプルだけどいいなぁって感じました。
日本に帰国したら、また色々な大会に出たいなと思いました。
モンゴルの夏休み
モンゴルはすっかり夏になりました。
そして、学校は6月1日から休みに入りました。
日本では3月に修了式や卒業式を行いますが、モンゴルは5月です。
でも、日本のような式ではなく(もちろん、そうだろうとは思っていましたが)子供達の発表会でした。
各学年の発表
会場の壁には、1年間の感謝の気持ちをあらわす手紙や
こんな作品も。先生の苦労がしのばれます。
学級の児童が初年度に比べて、どれだけ成績が変化したか等の報告
子供達は、学年ごと(または学級ごと)に発表をします。
主に、歌や詩の暗誦
踊りもあります
クラブの発表
モンゴルの歌の発表
ピアノクラブの発表
リコーダークラブの発表
卒業式?5年生の発表
そして、5年生(小学校最高学年)の発表です。
なので、日本でいうところの卒業式
はじめに、出し物風の発表です。
「僕らははじめ、文字もわからなかったけど先生に教えてもらった!」的な発表
毎日、体操の時間にやっていたダンス
そして、詩の暗誦(呼びかけ風)なもの
そして、全員で「知恵の輪」
「とけた子は手を上げて!!」と先生が叫んで、手が上がると大人たちは拍手。写真
これは、謎でした。。
保護者席の様子
感想
モンゴルでは、小中高一貫教育です。(12年制)
なので、小学校が終わったからといっても、また同じ学校で中学生とい感じです。
でも、小学校5年間同じクラスメイト、同じ先生との別れはグッと来るものもあるのではないかと思います。
(モンゴルでは、5年間クラス替えや担任替えがありません。教育隊員の中では、よく議論になる内容の一つ)
日本の式は、何週間も練習をして卒業式は行います。
日本の学校での儀式的行事は、厳かな雰囲気があってまたいいのですが、モンゴルのようなサクッとした感じもありだなぁと感じました。
これもまた、異文化ですね。
Photo『ひっそりと街灯』
努力とは、継続する力と繰り返す力
Гудамжны гэрэл:街灯
教育局セミナー:日本の図工教育における鑑賞の意義
最近やっと夏らしくなってきました。
やっぱり夏はいいですね。モンゴルの自然を楽しめる季節です。
さて教育局で定期的に月1回行っているセミナー
今年度最後になりました。
(モンゴルの学校は5月で学校は終わり)
今回は「日本の図工教育における鑑賞活動」について話しました。
モンゴルの図工では「今日は馬を描くわよ。こうやって描くのよ〜」
さながら、絵画教室です。
でも、日本の小学校の図工の目標は以下の通り
表現及び鑑賞の活動を通して、感性を働かせながら、つくりだす喜びを味合うようにするとともに、造形的な創造活動の基礎的な能力を培い、豊かな情操を養う。
つまり、表現する活動と鑑賞する活動は相互関係にあると言えます。
では鑑賞では何を大事にしたいか。
1.よく見る
2.感じ取る
そこで子供に「よく見なさい」と言っても当然のことながら見ません(笑
なので、こうした活動はどうですか?と実際にやってみました。
そして、鑑賞で大事にしたいのは認め合うこと。
最後に、自分が描いた絵を同じグループの先生たちが付箋にコメントを書く活動をしました。付箋にびっしり書かれた自分の絵の評価をしげしげと見る。
やっぱり、自分の描いた絵を認められるって大人でも嬉しいですよね。
最後のアンケートでは
・日本の教育では子供を認めることを大事にしている。
・一人一人の考えや発想を大切にしている…等
ちょっとでも、伝わったならば良かったかなと思います。
(これを実践するにはまた別の問題がありますが…)
セミナーは90分あります。
後半45分は同任地の小学校教育隊員が算数の内容を行いました。
日本の学校では、何気なく子供の発達段階に応じた授業。
でも、それはモンゴルではなかなか難しいです。
その原因の1番は教科書だと自分は思っています。
日本の教科書は、発達段階と系統性が緻密に作られています。
(教科書に載っている単元の順番などで議論になることも…)
そうした中で、教員は教科の系統性を実践しながら学んでいきます。
本当、教科書会社、教材会社の方には頭が下がりますし、一緒に連携してやっていくべきだなと改めて思いました。
高校生たちの熱き戦い
体育の先生から「今度ЦэрэгのТэмцээнがあるから、一緒に行こう」と言われました。
Цэрэг:兵士、軍
Тэмцээн:大会
なので、直訳すると軍事大会という感じでしょうか?
朝9時に地域の広場に行きました。
この日は曇りで、とても寒い!日本の冬のようでした。
高校生たちが軍隊の格好をして大会が始まるのを待っています。
これは、高校生が軍隊の競技で競い合う大会のようでした。
県内の他の学校も参加していました。
ただし、全校ではありません。
来ている服もそれぞれですね。
生徒たちが持っているものは、木でできた銃。
銃の扱い方の競技もあるみたいです。
Дөлとは、炎という意味がありますが、他にも軍隊を表すそうです。
本物の軍人さんが「エイエイ!」と日頃の訓練成果を披露してくれました。
いやぁ、鍛えてるなぁって感じでした。
生徒たちの競技が始まります。
体操の競技。
負傷者対応の競技
ガスマスク速着用の競技
銃の競技(もちろん実弾ではなくBB弾のようなもの)
集団行動の競技
試験官から問題を渡されて…
全員で協力して、問題を解く競技
腕立て伏せ、腹筋の競技
歌、音楽の競技
そして結果は…
3位銅メダルでした!!
生徒たちは、とても悔しそうでした。
「来年も出たい!」という子も。熱いな!
Дөл тэмцээн はこんな感じの大会でした。
日本でこんな大会を開催したら、大騒ぎになりそうだな…と思いました。
こうした大会を開催することは「野蛮だ〜」と果たして言えるのだろうか。
知力・体力を常に鍛錬して、自国を守るってとてもカッコイイことだし、素晴らしいことだよな〜と改めて思いました。
こうした大会に参加した高校生たちも、とても頼もしく見えました。
日本も目を背けずに、しっかりと向き合っていかなければいけないことがあるのではと感じた1日でした。