Skype交流
「本当にできるかなぁ」と思っていた日本とのSkype交流
何とかできました。
目次
この協力隊派遣が決まった時に、管理職と「じゃあ、Skypeで交流しようよ!」と約束したとこから始まりました。
現職教員として参加している身としては、日本の子供達の国際理解教育のためにも、何かやりたいと思っていました。
訓練所では「現職教員の方は、戻ってきたら経験を学校に還元してほしい」と言われましたけれど、リアルタイムで生(ナマ)の教材を発掘できないかなと…。
そして今回のSkype交流が出来たとこは、とても良かったと思ってます。
ただし、このSkype交流にはいくつかの壁がありました。
Skype交流で抱いていた疑問
1)モンゴルで通信環境を用意できるのか?
幸いなことに、学校内でインターネットにつなぐことができる部屋があったので、そこを借りて通信しました。ただし、通信速度は安定せず、画像は荒かったです。また声のタイムラグもありました。そこらへんは、しょうがない。
2)日本側の環境は?
日本側の学校は、全教室に大型テレビや教室に各1台パソコンが置いてあるような環境ですが、WiFi環境はありませんし、Skypeソフトも入っていませんでした。
なので、副校長が昨年度から区に申請をして、1教室にだけWiFiとSkypeの使えるパソコンを導入してくれました。(本当に感謝です)
そしてやっとできるようになったのが、先月の年末。。(行政は何をやるにしても時間がかかる…)
3)互いの交流をどのように行うのか?
日本語とモンゴル語でどのように交流するのか?
それは、英語で行いました。日本もモンゴルも5年生から英語を学習し始めます。(日本は正確には外国語活動:16年度現在)そこで、簡単な自己紹介を英語で行いました。
英語の自己紹介の後には、母国語で自己紹介。
国際理解の第一歩は「違いを知る」が大事なんじゃないかなぁ〜と考えているので、あえて母国語での自己紹介もさせました。
4)日程や時間の調整はどうするのか?
それは、私が仲介して日本側とモンゴル側のスケジュールを調整しました。幸いなことに、日本とは時差が1時間なため、それほど苦労はありませんでした。
子供や先生たちの反応
日本もモンゴルも、子供たちはこのように交流できたことを嬉しく感じているようでした。英語で自己紹介だし緊張していましたが、最後はお互いの国の言葉で挨拶をして盛り上がりました。
モンゴルの先生たちも「Гоё!(ゴイ:最高!)」と言っていました。Skypeが終わるとすぐに「次はいつやるの?」「モンゴルの文化を色々と紹介したいね」とだいぶ盛り上がっていました。ただ、モンゴルの場合は良く見せようとして準備が凄いので、そこが心配です…(子供達の負担にならなければ良いのだけれども…)
最後に
今回のようなSkype交流、日本側では区で初めてだったそうです。
あれだけ情報機器が揃っている環境でも、インターネットを使って他の国と繋がるのが初めてというのも皮肉な感じがしますね。
それも全ては、規制によるものです。
・学校に私物のパソコン持ち込み不可。
・教室のパソコンではインターネットに制限。
・WiFi環境も無し。
・ソフトのインストール禁止
問題が起きないように規制をかけるという考えのもと、ハード面だけ充実して、肝心な用途の部分では全く使えないという問題が日本の教育の中にはあるのです。
なので、今回こうしてできたことは保守的な教育の世界の中にいて、何か意義のあるものになればいいなぁと思ってます。
(実際、区教育委員会からも視察に来ていたみたい)
生(ナマ)の教材に勝るものはない!
そんなこんなで、まずは無事に終わったSkype交流でした。
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チョイバルサンで過ごす、年越しからUBに上がる12時間のバスの旅〜の話
だんだんと寒さが増しているような気がする…
でも、このくらいなら全然冬を越せそうな気がしている、今日この頃です。
1.海外で過ごす年越し
海外で新年を迎えるなんてセレブなイメージをもっていましたが、まぁ普通でした(笑
ただ、いつもは家族と過ごす年越しもこうして同期隊員とワイワイ過ごすのも楽しいなと思いました。
チョイバルサンにある1番デカイスーパーで年末買い出しに行きました。
日本のお酒が売っていたので、大喜びで買ったら合計で₮300,000近くになってしまって(ちなみに1ヶ月の家賃が₮350,000)だいぶ買い物で、大暴れした感がありました。
それでも「年越しはみかんでしょ!」ということで、みかんもしっかりと購入して、年越しそば(首都の日本の品物を扱っている店で購入可)を食べて新年を迎えました。
そして、なんとYouTubeでガキ使がLIVEで観れたのには驚いた。
場所はモンゴルなだけで、年越しの仕方は日本と変わりませんでした(笑
2.12時間バス
チョイバルサンの26年度3次隊の先輩たちが、帰国しました。
3人もチョイバルサンからいなくなってしまって寂しい限りです。
その送別会が首都UBで行われました。
最後までしっかり見送らなければ!
と、モンゴルに来て初の長距離バス。
ちなみに、首都まで片道₮30,000(約13,00円)ほどで行けます。飛行機は、10倍くらい違うのかな?
バスは、観光バスのような感じのバスです。
朝の8時にチョイバルサンを出発します。
そして、ひたすら真っ直ぐの道をひた走ります。
外は、ただただ平野なのですが
なんと窓が凍っていて、そとの風景が全く見えません…
この12時間をどうやって過ごすかが大事です。
(バス内では、モンゴルの歌が永遠と流れています)
休憩は、4回位あります。
ゲルの中でちょっとした食事もできますが、少々高め。
そして、トイレは…小屋が建てられていますが
あれが凍って、柱のようになっていました(汗
3.食事はモンゴル料理
別の休憩所では、食堂があったりして、食事もできます。
この時間に食事をしないと、あとは食べれませんから、何となく食べます。
Цуйван(ツォイワン:肉入り焼うどん。塩味)
Шөл(シュル:汁もの。塩味)
4.UBでは…
首都UBでは、日本のお米も流通しています。
日本で生産して、玄米のまま輸入してモンゴルで精米しているお米だそうです。
この赤丸にSun Riceマークが目印です。
でも、やっぱり高い。他のコメの2倍はします。
「それなら、他のコメでいいやぁ」と
今のコメの味に慣れてしまった、自分がいます。
そんなこんなで年を越して、学校は新学期に突入しました。
ぼちぼち頑張るかぁ〜
モンゴルの太陽高度は日本に比べてやっぱり、低い気がする。
12月 活動記録【Дөрвөн улирал 四季】
活動が始まって3ヶ月が経ち、活動先の校長先生と今後のことを話しました。
簡単にいうと…
「慣れてきたかだろうから、これから色々とよろしくね〜」
・図工クラブをやってね。
・中学、高校の理科の授業も見て授業改善のアドバイスしてね。
・学校教育方針に対してアドバイスしてね。
・日本の踊りを子供達に教えてね。
そして…
「学校で日本祭り(子供達が日本の文化を知る日)をやりたいから、どんな企画がいいか考えてね。」
そして言われたのは
「日本で毎年みんなが祝うお祭りのような日はあるの?」
と聞かれて
うぅん…と考えてしまった。
モンゴルのシンジルみたいな感じの日よ。と…
まだ、シンジルは体験していないけど、おそらく年間を通してBigなお祝いの日らしい。
そんな日が日本にあるのだろうか?
正月?
そうして、改めて日本の年間行事や祝日を調べて見た。
1月
・元旦 ・成人の日
2月
・節分 ・建国記念の日
3月
・春分の日 ・ひな祭り
4月
・お花見 ・入学式 ・昭和の日
5月
6月
・梅雨
7月
・海の日 ・七夕 ・夏祭り ・花火大会
8月
・山の日 ・お盆 ・夏祭り ・花火大会
9月
10月
・体育の日
11月
12月
・天皇誕生日 ・クリスマス ・大晦日
こうして、改めて見てみるとやっぱり日本は四季を通した1年間なんだなぁと感じます。
そして、その四季の移ろいは自然の姿なのですね。
本当、日本は自然が豊かで四季折々に日本文化があるのですね。
さて、どの日に合わせてЯпүн баярをやるか…
12月 活動記録【баяр お祝い】
休日なのでゆっくり起きてダラダラとコーヒーを飲んでいると、CP(カウンターパート:活動上の協働者)から電話が…
(あぁ、出るか。出ないか…)悩んだ挙句、電話に出ると
「今すぐ小学校に来なさい。あなたのカメラが必要なのよ〜」
前日、何やら先生たちが子供達の民族衣装の準備をしていたので(明日は何かありそうだなぁ)と感じてはいたけれど、やっぱりあったかぁ…
そして、早速小学校へ行くと小さな校舎に多くの人が。
普通にジャージ姿で行ったのでCPから「モンゴルのゴイな服を来て来なさい!ダッシュよ!」と言われ
以前作ったДээл(デール:モンゴルの民族衣装)を家から持って来ました。
子供達は、スペースでいつもの民族舞踊を披露しています。
そして、暗算チャンピョンみたいな子供たち。
先生が言う数字を聞いて、即座に答えを言っていました。こう言う子供は、どこの国にもいるんだなぁ…
そして、いたる所にモンゴルの伝統を紹介するブースが。
チョイバルサンのあるドルノド県には4つの民族が生活しているそうです。
この掲示物、先生たちの手作り!!
それぞれの民族によって伝統衣装が微妙に違います。
左から:ハルハ族、ブリヤート族、バラガ族、ウゼムチン族
それぞれの民族の紹介的な感じでブースをこじんまりと展開
トランプ的な遊び
写真や絵や資料
道具や食べ物
Дээл(デール:民族衣装)
ブリヤート族のブースでは、飲み物や食べ物も試食できました。
取材も来ていたり
子供達も民族衣装を来て、伝統的な遊びに興じています。
それぞれの民族が独自の文化をもっていて面白いですね。モンゴルにも色々な民族がいることを知れてとても有意義な1日になりました。
11月活動記録 【туршилт 実験】
4年生のクラスに入って算数の授業をしていますが、5年生の先生から「理科の授業を見て〜」と言われ、理科の授業を見学しました。
(詳しくはよく分からないけれど…)今度、県の先生たちの中で授業を競い合うらしい。しかも、明後日…
こうした急なところは、相変わらずといった感じです。。
授業の内容は物質の単元で「元に戻るものと戻らないもの」といった感じの内容です。
・水は氷や水蒸気になっても元に戻るね!
・水に入れた物質(砂鉄とか)もろ過したり、磁石を使うと取り出せるね!
・ものを燃やしたら元に戻らないね!←今回はこれ
まぁ、単元的にも内容的にもツッコミどころは満載です。
そして、実際の授業での問題文に関してもツッコミどころは満載。。なのですが、明後日授業なので「問題文そのものがダメ」とも言えず。
実験に関して色々とアドバイスをしました。
まず、今回やる実験はこれ
そして、実際の授業での様子はこんな感じ
まず、
・机の上を綺麗にしよう!
・実験道具以外はしまおう!
・火を使う実験では、立って実験しよう!
・マッチは、火をつけたら下にしないで持とう!
とアドバイスすると…
「じゃあ、実験の注意点を録画したビデオを作ろう」と…
子供二人に協力してもらって、NHKデジタル教材並みのビデオを作りました(笑
視覚教材としては最高だけれども、理科教育としてはどうなんだろう…
と思いながらも、色々と監修しました(笑
授業の前日「16時から授業をやるから見に来て」と…
(え?子供は?)
1クラスだけ、残っていました。
いやぁ、子供達もお疲れ様です。
そして、板書や実験に関してフィードバック
発問と黒板掲示の出す順序や、授業の中での緩急…
(黒板の貼り物は好きでは無いけれど…まぁ、しょうがない。)
実験では、机の上に道具を入れるカゴと男子の制服のネクタイについてアドバイスしました。
そして、この日話題になったのは「子供に実験道具について考えさせるかどうか?」について。
ある先生は「子供たちは実験について見通しが無いから考えることはできないし、先生が実験の手順や道具を最終的に示すのであれば、考えさせる意味がない」
授業者の先生は「一回自分で考えてから、教師の提示を見ることによって、自分の何が間違っていて、何が正しかったのか理解することができるから、一度考えさせる意味がある」
そして「アキ!どっちが正しいの?!」
ん…難しい問題ですなぁ。
これに関しては、単元によるとしか言いようがない。
例えば、子供達が自分たちで実験を計画できる(つまり、生活知や既習事項によって可能)のであれば計画させれば良いし、全く知らない道具や物を使うのであれば教えなければならない。
ただ気をつけなければいけないのは、授業で常に教師が答えを用意し示していると、子供は教師の正解を探るようになってしまう。(つまり、絶対的な正解を求めてしまう)
なんて、モンゴル語で言えるわけもなく。。
「先生たちの考えは、よくわかります。また今度話しましょう。明日授業だから、とりあえず今のままでやりましょう」としか言えなかった。。
さて授業当日
他の学校の先生たちも授業に様々な工夫を凝らしていて、勉強になります。
ここに参加している子供達以外はどうなっているのか?休みなのか?不明です。。
作成した実験ムービーも順調(笑
実験も特に事故無く終わりました。ホッ
午前中で全ての授業が終わりました。
理科の授業に関しては、4人の先生が授業を行いました。
そして、うちの学校の先生がその中でも一番良い授業をしたらしく、今度は県大会(?)へコマを進めるそうです。
ほんと詳しいことは、全然わからなかったですが。。
こうして、授業を研鑽していく仕組みがあることは良いことです。